Scenario list for HEAR
こちらで掲載している作品は、朗読、ラジオドラマにご活用いただけるシナリオとして、「HEARシナリオ部」の活動内で作成いたしました。音声投稿サイト「HEAR;」の利用者のみならず、どなたでもご利用いただけますので、あなたの音声活動の一助として、ぜひ、ご活用ください!
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……でも、空を見上げて星が見えるほど暗くはない、か。
彼との終わりを迎えた彼女は、その足で終着へと流れ着く。傷心の彼女を迎えたのは、どこまでも普通の町だった――
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今回の計画は、俺の人生をかけたものになるだろう。
すれ違いざまに手紙を受け取った男は、トイレの個室に滑り込み、内容を確認する。ボスからの密書に目を通した彼は、かねてよりの計画を実行に移した――

変な先輩がいるのだな、と漠然と思った。
転職先で出会った、変な先輩。規則正しい生活をして、健康に気を遣いながら孤独に生きるその姿に、疑問を抱かずにはいられなかった――

寂しくなった懐は、静かな針の音が埋めてくれる。
そのブロガーは、友人の話を聞いてとある店にやってきた。不思議な店に店主の姿はなく、雑多な商品と古ぼけたレジスターがあるだけだった――

まさしくそれは、最高の気分。
仕事の山場を乗り越え、色々と振り切れた男。彼はひとしきり躍った後、机上の容器を手に取ると、中の白いブツを流し込んだ――

日本大丈夫?
あなたが異世界に転生したなら、冒険を彩ってくれるであろう存在――天の声。何気なく聴いてはいるけれど、もちろん中の人はいるようで――

今年は、最高のクリスマスにしよう。
夜明け前の真っ暗な道。未だ遠い家路を、男は幸せな気持ちでひた走る。思い浮かべるのは、久しぶりに会う家族の顔だった――

あなたは、抗いますか?
宇宙航海時代の幕開けと謳われ、これからも人ルの発展が続くと思っていたある日。他愛のない日常のすぐ後で、眩しい光とともに、空から終わりがやってくる――

……気分はどうだ、我が弟よ
目覚めると、俺はベッドに拘束されていた。普通なら焦る状況だろうが、すぐに状況を理解した俺は、カメラの向こうで見ているであろう姉ちゃんを呼んだ――

彼女の声が聴きたかった
自然の中に建つ大きな屋敷。その最上の小さな部屋で、男は月明りを頼りにページをめくる。そこに彼女はやってきた――

それでもこの星は回っている
天文学者ガストーネ・ガレッティは二度目の異端審問にかけられる。彼の脳裏によぎるのは、かつての、友からの忠告だった――

……うん、今日も吸おう。吸っちゃおう
在宅勤務に追われる高山は、通勤時間が勤務時間へと変わった現状に疲れていた。今日も勤務を終え、抱えるストレスをどうにかするため、高山は棚から一包の白い粉を取り出す――

領土奪還、か
消滅可能性都市――かつてそう呼ばれていた地域が実際に消滅して久しい。調査員の男ふたりは、そんな消滅都市の調査である村を訪れる。朽ちていく村で男たちが見たものは――

くしゃみたすかる
夕暮れ時に目覚め、もそもそと活動を開始する。技術の進んだ現代は、家から出ることなく全てを可能にする。生きる世界は画面の向こうにあった――

今だからこそ、パパはそう思うんだ。
娘に届いた手紙。そこには、娘の誕生日を祝うメッセージとともに、父の想いが綴られている。彼は願う。パパを嫌いでいてほしい、と――

これは革命に他なりません!
男は野心をギラつかせ、会議室で未来を語る。熱に当てられた首脳陣は拍手喝采で応えるが――

この趣は、そんじょそこらの家では出せませんから。
山道を軽トラックが走る。その先にあるのは古くも立派な家屋で、不動産鑑定士・ノダの査定が始まる――

あなたも未来を体験してみませんか……スマートハウス?
科学技術の発展は、ソファに居ながら全てを自動でやってくれる家をもたらした。その便利さに男が抱いた思いとは――

だから、この曲ができた。
どこまでも透明な声が、俺の心に暖かい雪を降らせる。彼女は歌う。10年分の思いをのせて――

わたくし、当研究所で所長を務めております、左衛門三郎時近と申します。
白衣の男は、にこやかな笑みを浮かべながら案内する。異世界へと続く扉へと――

彼らはもはや、国民ではない。
自律ドローンがピザを運び、巨大な8Kディスプレイをスマートグラスで操作する。そんな2050年の日本の姿とは――

さあ、いざゆかん。
土曜日なのに早起きできた。こんな日は、きっと何かいいことがあるに違いない――

そのせいで、こんな名前をつけられたんですけどね。
決戦前夜、男は仲間に語り出す。自らの生まれと、この旅の目的を――

早起きで得られる善行値が三ですから、正直私の目から見ても驚異的です。
善悪が「善行値」として数値化した世界。彼の行動は、果たして善か、それとも悪か――

だが、変わらぬものもある。この私の魂だ。
現代によみがえったローマの兵士は、自分のあるべき姿を探して、今日も剣を振る。ローマ帝国兵ふたたび――

……ああ、今度、いつ帰れるかな。
車窓を流れる都会の光に感動したのも今は昔。いつしか当たり前になってしまった日常の中で、かかってきたのは一本の電話だった――

わたしは、成瀬くんが好きです。
誰にだって甘くて苦い思い出がある。少女の想いをちょうちょの便箋にのせて――

僕たちは負けなかった。
迎えた節目の日。誰もいなくなった校舎を巡る少年が最後にたどり着いた場所は――

ああ、嘆かわしいことだ。
転生した偉大なるローマ帝国の兵士が、現代のあのイベントを正すために動き出す。すべては、恩のあるあの方のために――