創作

自作小説

迷ってへたれて抱きしめて② #5

2「じゃあ母さん、ちょっと買い物に行ってくるわね」 他愛ない会話などをしながらお茶を飲み終え、家の中全体が少し落ち着いたムードに変わった頃、母さんが僕たちに告げた。「さすがに三人も増えると、夕飯の材料が足りなさそうだしね。――あ、ううん。別
活動

やっと書けたよ

どうもこんばんは、僕です。文章を推敲しすぎて疲れたので今日は端的に書きますが、以前お知らせした小説『無限少女』の第二章がようやく公開に至ったのでURL載せておきます。以前言った通り、R-18Gであるため、pixivのアカウントをお持ちの方し
自作小説

錯覚【同人用短編】

さて、まずはパソコンの話をしよう。皆、パソコンは使うよね。あるいは、他の電子機器でも良い。とにかく何らかのかたちで、毎日のようにデータのやりとりをしているはずだ。少なくとも、この国においては、それなしではもはや生きられなくなっている。 では
自作小説

迷ってへたれて抱きしめて② #4

那都葉が閉めたドアから視線を再びテーブルのほうへと戻すと、母さんが凪未ちゃんと琉未ちゃんにオレンジジュースを持ってきたところだった。凪未ちゃんは目の前に出されたオレンジジュースにすぐさま飛びつき、ストローで、ちうー、と美味しそうに飲んだ。 
自作小説

迷ってへたれて抱きしめて② #3

「雪氷ったら。急に来たと思ったら、用だけ済ませてさっさと行っちゃったわね。昔っから変わんないんだから、もう」 おばさんという嵐のような人が過ぎ去り、静かになった玄関で、母さんが呟いた。 呆れたような、それでいて、変わらぬ妹の姿を喜んでいるよ
自作小説

迷ってへたれて抱きしめて② #2

――昼。「ねぇお兄ちゃん、ゲームしよゲーム。私ね、良いゲーム買ってきたの」「マジか。何買ったんだ?」「『僕は妹に恋をする』っていう恋愛シミュレーション!」「……ソフトの選択に何らかの意図を感じるのと、一人用っぽいから却下。どうせなら二人でプ
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迷ってへたれて抱きしめて② #1

「おいおい、大人しくしないなら降ろすぞー」 僕に背負われてなお、アクティブさを失わない子だった。ある意味では感心すら覚えるけれど、万一怪我でもさせてしまっては困るので、僕はできるだけ優しく、でもしっかりと注意する。「はーい!」 返事は良いん
活動

誰しもが見られるわけじゃないのが申し訳ないけどお知らせ

どうもふぁいんです。7月になりましたね。いかがお過ごしですか。僕はここ最近、小説を書いてお過ごしでした。とはいっても、『迷へた』とは別物。『無限少女』()という作品を書きました。とりあえずは第一章のみですが。予定では、三章までのつもりです。
自作小説

妹の日【迷ってへたれて抱きしめて番外超短編】

窓から見える太陽は、真夏の頃より、ほんのちょっぴり力がなくなった気がするけれど、それでもまだそれなりの温度を私達の校舎にまで届けていた。 楽しくて、嬉しくて、毎日が幸せだった夏休みが終わり、今日は九月六日。 私は生死に関わる危機的状況に直面
自作小説

迷ってへたれて抱きしめて#20

今日の卒業式練習は全体の通し練習だった。授業がなくなったので、長い時間が確保できるようになったためだろう。開会式の宣言から始まって、式の進行通りに事が進んでいく。   僕たち生徒は長い時間、拘束されることとなった。寒い体育館で、立ったり座っ
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