これを読めば、ざっくり本を読んだ気持ちになれてしまうかも?
忙しい皆様こんばんは、ふぁいんと申します。
当ブログでお届けする「ざっくり書籍まとめ」では、私自身のアウトップットをかねて、読んだ本をざっくり、短く、要点だけ、お届けしています。
今回取り上げた本
書籍名:看護師僧侶の妙憂さん!「いい死に方」ってなんですか?
著者:玉置妙憂 著
出版:大和書房
出版年月日:2020.4
定価:1300円
ISBN:978-4-479-39339-9
ざっくり書籍まとめ
この書籍で言われていること
「死」について考えることは「生」について考えることかもしれない
本書では、看護師であり僧侶である著者の経験をもとに、全部で32個の「死」に関わる質問に答えています。今回はそんな問答のなかから、私の印象に残ったものをピックアップするとともに、最後には32個全ての質問を羅列しておこうと思いますので、もし気になったら、読んでみてください。
1.どうせ死ぬのに、なんで生きるんですか?
生まれちゃったから。生きているから。
自分が生きている意味ってなんだろう。
そんな思いに駆られることは、人ならば誰しもあるような気がします。
本書では、それは「生きていることそのもの」だと言います。
仏教的に考えると、人は、「生まれた」ことで全てを達成しており、あとは、再び向こうに呼び戻されるのを待つだけなのだそうです。いつ呼び戻されるのかは分かりません。ただ、生まれた以上は、呼び戻されるまで生きるのです。それが生きる意味です。
死因は人それぞれ色々あるけれど、それは、そのタイミングで呼び戻されたというだけのこと。逆に言えば、今生きている人は、「まだ待っててね」と言われていると言うこと。猶予期間を自分なりに生きれば良いのです。
2.年を取るのが嫌でたまりません。どうしたらいいですか?
いっそのこと「かっこいいお年寄り」を目指しましょう。
昔は、お年寄りの知恵がありがたがられ、尊敬されていたものですが、時代は変わり、知恵は人よりも機械に聞く時代となりました。そうするうちに、お年寄りは「介護の対象」、「面倒を見る対象」でしかなくなってしまい、自分はそうなりたくないと思う人が増えたのではないか、と本書では語っています。
であればいっそ、「まだできる」くらいの頃合いで潔く引き、自分の老い、衰えを受け入れ、若さに執着しない「かっこいいお年寄り」になったらどうか、と言います。
自分の現状を認め、ときには若い人にゆずり、任せ、心に余裕を持って生きる。どうせいつかは老いるなら、そんな歳の重ね方をしたくはないですか?
3.亡くなった方のために何かしてあげたいけれど、何をすればいいのでしょうか?
思いを飛ばしてあげること。それで充分です。
亡くなった方のために思いを飛ばしてあげることを、仏教用語で「回向」といいます。亡くなった方について思い出すことで徳を積み、その方に徳を回すことができます。
また、思い出してあげることで、その方はいつまでも消えずに残ることができます。思いを飛ばすことこそ、誰でもできる供養です。
4.「32の問い」を全公開!
最後に、本書に掲載されている32の問いを全て載せておきます。(目次より引用)
このなかで気になったものがあれば、本書を手に取ってみてください。明確な答えはないものですが、何かの参考にはなるのではないかと思います。
32の問い
- 人は誰でも死ぬんだとわかっています。でも、やっぱり怖いです。
- 何歳になっても「死」は怖いものですか?
- どうせ死ぬのに、なんで生きるんですか?
- じゃあ、私たちは死ぬために生きているんでしょうか?
- 死を受け入れている人がうらやましいです。どうしたらそう思えますか?
- 介護や医療など、人の生死に接する職業の人たちは、どのように感情をコントロールしているのでしょうか?
- 最期はやっぱり、家族みんなに囲まれて亡くなるのが理想なのでしょうか?
- 孤独死したら成仏できませんか?
- 「死ぬ瞬間」のことが怖いです。
- 震災を経験したら、自分の生き方や人生を見つめ直したくなりました。これはなぜですか?
- 「死の怖さ」を宗教ではどう考えますか?
- 科学では、”死=終わり”のイメージですが、別の考え方はありませんか?
- いつか死んでしまうならなおさら、自分だけの「生きている意味」がほしいです。妙憂さんはどう考えますか?
- じゃあ、もし明日死んでしまうなら妙憂さんは何をしますか?
- 看護師と僧侶の2つの肩書きを持つメリットはなんですか?
- それなら、今の時代に宗教がある意味って、「科学の範囲外をカバーするため」なのでしょうか?
- 年を取るのが嫌でたまりません。どうしたらいいですか?
- 貯金があまりなくて、老後が心配です。
- 今は治療法も死ぬ場所も選択肢がたくさんあります。自分も家族も、ちゃんと選んで決められるのか不安です。
- 認知症などで自分が自分ではなくなるのが怖いです。はっきりと意識があるうちに死にたい。
- 他人をうらやんだり妬んだりしてばかりの自分が嫌になります。こんな自分でも穏やかな最期を迎えられるのか、心配です。
- 人生で迷いが生じたときは、どう決断したらいいですか?
- なんだか人生が上手くいかないときは、どうしたらいいですか?
- 他人の目が気になって生きづらいです。
- 今の世の中、悪い人間が得をしているような気がして納得できません。
- 自殺してしまいたくなったとき、どうしたらいいですか?
- 治療方法の選択について、身近な人とどのようなことを話し合っておけばいいでしょうか?
- 身近な人の死が近づいたとき、自分には何ができますか?
- 最期の瞬間に立ち会うことは重要ですか?
- 身近な人が亡くなった悲しみや苦しみ、虚無感から立ち直るには?
- 亡くなった方のために何かしてあげたいけれど、何をすればいいのでしょうか?
- お墓参りの週間や仏壇はあったほうがいいのでしょうか?
+αな情報
今回は、ありません。
ふぁいんさんの感想
いつの頃からか、私は「死」について時折考えることがありました。物書きの端くれとして、「死」はテーマとして採用しやすいものであったからかもしれませんし、人生の中で何度か、「死」を垣間見る瞬間があったからかもしれません。
例えば、私は「低体重出生児」(いわゆる”未熟児”)として仮死状態で生まれたといいます。必死の蘇生で一命を取り留めたわけですが、それを親から初めて聞かされたとき、「死」について考えました。
例えば、子どもの頃に飼っていたハムスターが死にました。ある日突然動かなくなった家族を見て、私はひとしきり泣いた後、「死」について考えました。
例えば、東日本大震災の際には、被災こそしなかったものの、今まで経験したことのない揺れに命の危機を感じ、「死」について考えさせられました。
例えば、数年前、祖母が亡くなりました。身近な人の死に直面したのは初めてで、自分の親の泣き顔を初めて見るなあ、なんてぼんやりと思いながら、「死」について考えました。
そして今日。4月25日に、29年前のこの日に亡くなった歌手、尾崎豊について思いを馳せながら、この本を読み、「死」について考えました。
私は「死」について考えると、その後必ず、「頑張って生きよう、楽しく生きよう」と思います。だからきっと、自らの終わりを考えることは、生きることにとって有意義なことなのではないかと思っています。
死は平等に訪れるもの。だからこそ、万人が考えておいて損のないテーマなのではないでしょうか。
本書は、そんな思考の手助けになるとても読みやすい本でした。
おわりに
ということでざっくりと本の内容をお伝えさせていただきました。
最後に、注意というか予防線というかをひとつ。
今回ご紹介した本の内容は、この書籍に記載されている情報のすべてではありません。
あくまでもこの記事で書いた内容は、「ふぁいんさんが個人的に大事だと思った内容のピックアップ」であり、私の主観も一部混ざっていますので、参考までにご活用いただければと思います。
それでは。
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