【ざっくり書籍まとめ4】言語化力

これを読めば、ざっくり本を読んだ気持ちになれてしまうかも?

忙しい皆様こんばんは、ふぁいんと申します。

当ブログでお届けする「ざっくり書籍まとめ」では、私自身のアウトップットをかねて、読んだ本をざっくり、短く、要点だけ、お届けしています。

今回取り上げた本

書籍名:言語化力 : 言葉にできれば人生は変わる

著者:三浦崇宏

出版:SBクリエイティブ

出版年月日:2020.1

定価:1500円

ISBN:9784815602734

ざっくり書籍まとめ

この書籍で言われていること

本質を、自分のスタンスを通して見れば、自然と自分の中に意見や考えが浮かんでくる

もしかすると私の偏見かもしれませんが、この本に興味を持ち、この記事を読んでいる人は、

「伝えようにも、そもそもうまく言葉にできないんだよなあ」

「まず、意見が思いつきもしないしなあ」

という思いから、この記事にたどり着いた人なのではないかと思っています。

学校、社会では、意見や感想を求められる機会が多いですし、普段の雑談ひとつとっても、「ニュアンスを伝えられない!」とやきもきすることはありますよね。

そんな人のために、今回はものごとの「言語化」に絞ってまとめましたので、読んでいきましょう。

1.まずは自分がどういう人間なのかを考える

あなたにとって大切な価値観とはなんでしょうか。

あなたが何かを考えるとき、その思考は、あなた自身の価値観に基づいて始まることが多いはずです。

そのため、あなたの思考を言語化するための最初の段階として、

「自分の価値観を知ること」

「自分が世の中に対して、どういうスタンスをとっている人間なのかを知ること」

が必要になってきます。

自分の例で恐縮ですが、ふぁいんさんの場合、IT技術者ということもあって

「新しい技術には寛容かつ意欲的」

というスタンスなので、何か新技術や新製品が発表されると、「それがどう世界を変えてどう便利になるのか」という、新技術のプラス面からものごとを捉えることが多い、という傾向があります。

一方で、私のスタンスとは逆の、

「新しい技術には否定的かつ懐疑的」

な人であれば、今のままで十分、むしろこんな悪影響がある、といった風に、新技術のマイナス面が目につきやすいかもしれません。

このように、「あなた自身がどういうスタンス」なのかが分かると、自然と、生み出される意見というものにも傾向が見えてきます。その結果、質問に対して「自分であれば……」と考えることができ、意見や考えが思い浮かびやすくなるはずです。

先ほどの例で言えば、「AIについてどう思いますか」という質問が来た際、ふぁいんさんであれば「AIを取り入れることでこんなメリットがある」という意見を述べるでしょうし、逆のスタンスの人は反対意見を言うでしょう。

また、「新技術に興味がない」というスタンスであれば「そもそもよく分からないんですよね」というのが意見になるかもしれません。

その人が持っている価値観次第で世の中の見え方は変わってくるので、そもそも「思考の方向性が変わる」ということを、まずは押さえておいてください。そしてこれは、どんな対象に対しても当てはまると言うことを覚えておいてください。

2.本質をつかむ

どんな対象にも「自分のスタンスがある」ということが分かったら、あとは段取りに従って考えていきましょう。

最初の段取りは、「それはどういうものなんだろう」を知る、ということです。

ものごとの本質的な部分をつかみ、知ることで、それに対しての「自分なら……」というスタンス=意見のもと、が見えてくるというわけです。

本質をつかむために必要なポイントは以下のとおりです。

  • ・固有名詞を省く
  • ・時系列を無視する
  • ・行為と現象と関係性だけを抜き出す

書籍内では、「スパイダーマン」を事例に語られていますが、私自身がスパイダーマンに詳しくないので、ここは「ドラえもん」を例にして説明しておきます。

「ドラえもんってどんな話? おもしろいの?」と聞かれたとしましょう。

固有名詞を省く

本質をつかむにあたって、固有名詞は切り捨てます。ドラえもんとのび太君、ではなく、22世紀の未来からやってきた猫型ロボットと小学生の男の子、というかたちですね。

時系列を無視する

「ドラえもんとのび太君の出会いは~」といった部分は一旦切り捨てましょう。本質の理解には不要な部分です。

行為と現象と関係性だけを抜き出す

ドラえもんには様々なエピソードがありますが、その中から行為と現象と関係性だけを抜き出すと、

行為:ドラえもんがのび太君にお願いされて秘密道具を貸し出す

現象:秘密道具を使って好き放題するけど最後は痛い目にあう

関係性:一緒に住んでいる友達

ざっくりこんな感じになるのではないでしょうか。

これをまとめると、ドラえもんの本質は以下のとおりになります。

22世紀の未来から、小学生の男の子のもとにやってきた猫型ロボットが、男の子の家で一緒に住んでいる。男の子は何かあるたびに未来の道具を貸してほしいとロボットに頼み、ロボットは貸してあげる。男の子は未来の道具で好き放題するが、最後はやりすぎて痛い目を見る

3.感情を見つめる

ものごとの本質をつかんだら、いよいよそれに対して、自分のスタンスと、感情を加えていきます。

本質をつかむという行為が「徹底的に客観視する」行為であるのに対して、そこに「自分なら」という主観を加え、「自分の意見」にするプロセスです。

ここでは仮に私のスタンスを「ドラえもんは単なる漫画というだけではなく教育的価値があると思っている」ということにしておきましょう。漫画として面白い、というよりは、教材としても有用である、ということを伝えたい派、ということですね。

まずはドラえもんのシンプルな感想を思い浮かべてみます。

  • ・毎回出てくる秘密道具にわくわくする
  • ・ジャイアンやスネ夫に対してやり返すのが痛快
  • ・毎回調子に乗って痛い目にあうのび太は、もう少し学んだほうがいい

次に、この感想に対して「なぜ」という目線で深掘りしていきます。

・毎回出てくる秘密道具にわくわくする

⇒未来的でなんでもできる道具を自分も使ってみたいと思うから

自分ならどうやって使うだろう、と想像できるから

とにかくめっちゃ便利で、ほしいなと思うものばかりだから

・ジャイアンやスネ夫に対してやり返すのが痛快

⇒現実では、理不尽なことに対してやり返せることは少ないから

強くなった気持ちになれるから

・毎回調子に乗って痛い目にあうのび太は、もう少し学んだほうがいい

⇒いつも最後には失敗しているから

調子に乗らずに、うまくいっている段階でやめとけばいいのに、と思うから

お気づきと思いますが、この「なぜ」には自然と、自分の主観、感情が入ってきます。これが自分の意見の材料になります。

ここまできたら最後に、自分のスタンスと照らし合わせます。

つまり、一番最後の感想こそが、自分にとって最も重要である、ということが見えてきますね。となると、質問に対して答えるときは、ここを前面に出したいものです。

4.言葉を整える

ここまでの段取りを経て、自分の意見、話したいこと、伝えたいことの形が見えてきました。この時点で、すでに自分の中では言語化できているわけなので、あとは実際に話す前に、かたちを整えてあげればいいだけです。

整えるときのポイントは、「相手やその場の雰囲気に合わせる」ということです。伝える相手が友達なのか、上司なのか、小学生なのか、それともSNSや会社のプレゼンなどで大勢に話すのか、によって、言葉遣いは変わってくるでしょう。

どの程度丁寧な言葉遣いが求められるのか、専門的な言葉は使ってよいのか、真面目に話したほうがいいのか、冗談を入れたほうがいいのか、などなど、誰にどんなシチュエーションで伝えるかによって、言葉選びが変わってくるはずです。

最後に分かりやすい例として、「ドラえもんってどんな話? おもしろいの?」という質問を、上司からされた場合と、小学生からされた場合で考えてみたので、参考にしてみてください。

・上司からされた場合
ドラえもんは、未来からやってきたロボットであるドラえもんが、一緒に住んでいるのび太という男の子と暮らす話を描いた話ですね。のび太君が、同級生からいじめられた腹いせに、ドラえもんから未来の道具を借りて報復するんですけど、最後には調子に乗りすぎて痛い目に遭う、という構成になっています。毎回出てくる未来の道具がユニークでめちゃめちゃ便利なのでわくわくしますし、同級生にやり返すところも痛快なんですけど、一番の肝は、のび太が最後には痛い目を見る、というところなんじゃないかと考えています。何事もやり過ぎはいけないという教訓や、うまくいっているときほど気をつけたほうがいいという教訓がある気がして、教育的価値もあると思ってます。
・小学生からされた場合
ドラえもんはね、すっごい未来からやってきたロボットが、便利な未来の道具を男の子に貸してくれる話なんだ。色々な道具が出てくるから面白いと思うよ。でもね、男の子は便利な道具で色々するんだけど、最後にはわがままに色々やり過ぎて怒られちゃう。みんなもわがままはほどほどにしようね。

+αな情報

・言語化力に語彙力は不要

言葉にしたいからといって、たくさん言葉を知っている必要があるかといえば、そうではありません。

大切なのは、自分が何が言いたいのかを明確にすることであり、むしろシンプルに考えたほうが分かりやすくなります。

自分のスタンスと、ものごとの本質を知れば、自然と意見が見えてくるので、それをシンプルに伝えればいいだけです。

・言葉の因数分解

映画の感想を聞かれて「おもしろかった」しか思いつかない、という場合もあるでしょう。その場合には、「おもしろかった」を分解して考えましょう。

どのシーンが面白かったのか、なぜそのシーンをおもしろいと感じたのかもそうですし、例えばシリーズ物であれば、前作と比べておもしろかったのか、でもいいかもしれません。そうやって視点を増やせば、話は爆発的に広がるはずです。

視点の増やし方として、「垂直思考と水平思考」という考え方を覚えておくと便利です。

垂直思考:なぜなのか、を深掘りしていく

水平思考:似た事例はないかを探して、共通点、相違点を探す

ふぁいんさんの感想

話し方や伝え方を考えてきた1月、最後は、「そもそもどうやって言語化すればいいんだろう」という視点でこの本をチョイスしました。私自身は、はっきり言って言語化は得意な部類だと思っているのですが、それでも場合によっては、何も感想が出てこないという事態になったこともあります。

この本を通じて、そういう困った際のひねり出し方を、論理的に学べたような気がします。また、私自身が感覚で行っていた「言語化」という行為を、プロセスとして示してくれた本なので、技術体系として活用できるようになったので、その意味では画期的な本のような気がしました。言語化はセンスではなく技術なんだと思えることで、救われる人も多いかもしれないですね。

センスと言えば、この本の中では、「センスは蓄積」という話も載っていました。かっこいい言葉を使いたいなら、まずはかっこいい言葉に触れろ、と、まあ言ってしまえば至極当然な話なのですが、個人的には結構刺さりました。ここのところ、「無知」がいかに弱者かということを感じる機会がちょこちょこあったので、素敵な言葉を使えるように、色々な言葉に触れていこうと思います。

おわりに

ということでざっくりと本の内容をお伝えさせていただきました。

最後に、注意というか予防線というかをひとつ。

今回ご紹介した本の内容は、この書籍に記載されている情報のすべてではありません。

あくまでもこの記事で書いた内容は、「ふぁいんさんが個人的に大事だと思った内容のピックアップ」であり、私の主観も一部混ざっていますので、参考までにご活用いただければと思います。

それでは。

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