これを読めば、ざっくり本を読んだ気持ちになれてしまうかも?
忙しい皆様こんばんは、ふぁいんと申します。
当ブログでお届けする「ざっくり書籍まとめ」では、私自身のアウトップットをかねて、読んだ本をざっくり、短く、要点だけ、お届けしています。
今回取り上げた本
書籍名:神トーーク = GOD TALK : 「伝え方しだい」で人生は思い通り
著者:星渉
出版:KADOKAWA
出版年月日:2019.7
定価:1400円
ISBN:9784046043979
ざっくり書籍まとめ
この書籍で言われていること:
相手にとって安心感のある人間となり、「相手自身に気づかせる」伝え方をすれば、人は自然にあなたの思い通りに動く
社会は「人と人とのつながり」で成立しています。ゆえに、悩みのほとんどは人間関係に起因するものになりがちです。
それは、この社会で何かを成そうとするとき、必ずそこに人間同士の関わりが生じるからです。人と人との関係性、連動性がうまくいくかどうかで、物事の成否が決まってくるといっても過言ではありません。
この本では、そんな悩みを解消し、「相手が思い通りに動いてくれる方法」を記載しています。これだけ書くと何だか怪しいですが、「人間同士の衝突がなくなり、円滑に動き出す」=「相手が自分の思うとおりの行動をしてくれている」ということだと思うので、目指すべきかたちではあるはずです。
どうやってあなたの考えを伝えれば、人はその通りに動いてくれるのでしょうか。どうやって指導すれば、人は目指した方向に成長してくれるのでしょうか。
そのひとつの答えを、これから見ていきましょう。
1.「話を聞くべき価値のある人」になる
人間の最大の特徴と言えば「感情」があることです。ロボットとの対比としてよく描かれるほと、「人間を人間たらしめる」大きな要素と言えますよね。
ただ、この「感情」によって、時折人は、「合理的に動けない」という事態に直面します。
- ・理屈はわかるけどさあ、言い方ってものがあるじゃん?やる気なくすわー
- ・仕事頼まれたけど、あの人のこと嫌いなんだよね……後回しでいっか
- ・あの人の意見って正しく聞えるけど、なんか信用できないんだよね。こっちの意見を採用しよう
上記のように、「感情に引っ張られて行動が阻害される/結果が変わる」ことは、あり得る話です。
逆に言えば、
- ・あの人、いつもこっちのお願い聞いてくれるから、手伝ってあげよう
- ・こうしておけばあの人喜んでくれるんじゃないかな
- ・あの人が言うんだったら正しいんだろう。やってみるか
といった風に、プラスのかたちで行動に反映されることもありますよね。
よって、
“あなた自身が「話を聞く価値のある人」だと、周りから認識されること”
こそが、あなたの言葉を伝え、満足いく成果を得るために、何よりも重要なのです。
2.安心感があなたの価値を高める
アメリカの心理学者、アブラハム・マズローいわく、人間には以下の五大欲求があるとされています。
- ・生理的欲求:生命を維持したい
- ・安全の欲求:身体的、精神的安全を脅かされたくない
- ・所属と愛の欲求:他者と関わりたい、集団に所属したい
- ・承認欲求:自分を認めたい、他者から自分の価値を認められたい
- ・自己実現の欲求:能力を発揮して創造的活動をしたい
これを「伝え方」という観点から考えたとき、あなたが気をつけるべきなのは、以下3つの欲求を満たしてあげることです。
・安全の欲求
相手の身体的安全を脅かさないことは当然ながら、精神的安全にも十分注意しましょう。
そのために重要なのは「否定しない」ことです。否定は、意見に対する暴力だと捉えましょう。
それをしないだけで、あなたは相手にとって「安全な人間」になることができ、それが安心感へとつながります。
また、はっきりと「私は味方だ」と伝えてしまいましょう。否定されない、受け止めてもらえると思えることで、安心感が高まります。
「話を最後まで聞いてあげること」や「なぜそうしたのかの理由を聞くこと」も重要です。まずは相手の意見を最後まで受け止め、その上で否定はせずに意見を返す。それだけで、あなたは相手にとって、安全で、頼れる存在に変わります。
また、周りから見て「安全」だと思われれば、そんなあなたのもとに、自然と人が集まるようになるでしょう。
・所属と愛の欲求
この欲求は、上記「安全の欲求」を満たしてあげることで、同時に満たすことができます。
「安全な人間」であるあなたと関わることができている、一緒の会社、組織で働くことができている、という事実が相手のこの欲求を満たすのです。
また、「好き」を伝えることも効果的です。ただし、面と向かって「好きだ」というのは誤解を与えかねませんし、ハードルも高いので、伝え方は工夫しましょう。
「あなたと一緒に仕事ができるこのチーム、好きなんですよ」
「あなたのそういう風に行動できるところ、好きです」
「あなたが持っているそれ良いですね。好きです」
などなど、対象を相手そのものではなく、「集団」、「行動」、「所有物」などにすることで、間接的に好きだと伝えることができます。それでも相手は、「自分を好きだと言ってくれた」という風に感じるはずです。
そして、あなたから好意を感じた相手は、あなたに対しても好意を感じます。これを「好意の返報性」といいます。
安全で、好きな相手には色々としてあげたくなりますよね?
これであなたの価値は上がりました。
3.承認欲求を満たす
3つめの欲求は特に重要なので章を分けました。
相手を動かすにあたって、承認欲求、すなわち、「認められたい」という思いを満たしてあげることは重要です。
そしてそれを満たすのに最も重要なのが「褒める」という行為です。
相手の話を聞いた際、または、相手の行動を見た際、まずは褒める、感謝する、など、プラスの行動をとるように意識してください。
例えば、相手が資料を提出してきたとき。
そこにミスがあったとしても、まずは作成してくれたことを褒め、感謝します。
その上で、ミスを指摘して修正していく必要があるのですが、ここにも、相手の尊厳を傷つけず、逆に「自分で自分を認めたい」という自己承認欲求すらも満たすことができるポイントがあります。
それは、「こちらから答えを教えるのではなく相手に気づかせること」です。
「ここ、間違ってるから直して」ではなく、例えば、「ちなみにこれってもうバッチリ完成?見直しとか大丈夫?」と聞いてあげることで、「あ、見直してみます」となるかもしれません。相手が自分でミスに気づき、修正できるように誘導してあげましょう。
見直した結果、それでもミスをしている場合も、「直ってないじゃん」などと言うのはいけません。「ここって、こうだっけ?」と質問することで、「あ、すみませんそこミスでした。直します」と相手に気づかせることができます。
そして大事なのは、そこでまた褒めることです。
「見直したらよりよくなったな!」
「直してくれるの助かるよ!よろしく!」
などなど、相手の行動、相手の気づきに対して褒めるようにしましょう。
そうすることで、「自分で気づいた」という体験と、それを「褒められた」という体験があわさり、自己重要感、自己承認欲求を満たすことにつながります。
「褒める」⇒「アドバイス/質問」⇒「褒める」
「こちらから否定はせず、答えも言わず、正さず、相手に考えさせ、気づかせる」ことを重視することで、相手の承認欲求を満たしてあげましょう。
ここまでできれば、相手はあなたに安心感を感じ、あなたの言葉を聞き、自分の行動へと反映してくれるようになります。
また、あなたのためならば、と、自ら考え、行動してくれるようになります。
「安全なあなた」のもとに「あなたのためならば」と考えて動いてくれる人が集まる――そうなれば「人生は思い通り」です。
+αな情報
・目を見てうなずく
「見られている」というのは、「自分を重要視してくれている」という感覚に近いです。そのうえで、「うなずく」という好意は肯定感につながるため、目を見てうなずいてくれると、人は嬉しく感じます。
・悪口を言わないほうが良い理由と「ポジティブ・ゴシッキング」
「もしかしたら自分の悪口もよそで言われているかもしれない」と感じさせると、相手は心を開いてくれません。ゆえに「この人は悪口をよく言う人だ」と思われるを避けるために、悪口を言うのをやめましょう。
逆に、「人の良い噂をする」ポジティブ・ゴシッキングは効果的です。「この人は自分の良い噂もよそで言ってくれてるかもしれない」と思うからです。
・コップ理論
相手の心はコップです。意見や考えが水だとすれば、
相手の意見や考えを全く聞いていない状態=コップが水で満たされている状態
となり、相手はこちらの話やアドバイスを受け入れることができません。まずは相手の話をしっかり最後まで聞き、コップの中の水位が下がってきたところで、こちらの意見やアドバイスを伝えるようにしましょう。
ふぁいんさんの感想
「神」だとか「思い通り」だとか、とにかくうさんくさい本だなと思ったのがこの本の第一印象でした。でも、だからこそおもしろそうで、半ばネタ的にこの本を手に取りました。
結論から言えば、この本は極めて私向きの本でした。話している内容が科学的根拠に基づいており、理論的に納得できるものになっていたからです。私は科学的根拠、理論的な話に弱いです。理屈として引っかかる部分があると一気にいぶかしむタイプなのですが、逆に言えば、理論的に説明されると簡単に信用します。ある意味では、よく練られた巧妙な詐欺に引っかかりやすいタイプかもしれません。
ただ、この本に関しては詐欺ではないと思っています。ここに書いてある内容を上司や同僚からされれば、確かに好感度は上がるだろうしやる気も出るだろう、と感じることができました。当記事で書いたこと以外にもたくさんの理論が掲載されていますし、重要なところは青いラインが引いてあるので、読むのも簡単でした。なんなら私は、ラインが引いてあるところだけをさっと読みました。
例も多く載っているので、難易度としても低めの読みやすい本だと思います。
おわりに
ということでざっくりと本の内容をお伝えさせていただきました。
最後に、注意というか予防線というかをひとつ。
今回ご紹介した本の内容は、この書籍に記載されている情報のすべてではありません。
あくまでもこの記事で書いた内容は、「ふぁいんさんが個人的に大事だと思った内容のピックアップ」であり、私の主観も一部混ざっていますので、参考までにご活用いただければと思います。
それでは。
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