釘宮理恵生誕祭2024~1本のアニメに古の釘宮ファンが沸き立った理由~

どうもこんばんは、ふぁいんです。

全世界の釘宮ファンの皆様、今年もこの日がやってきました。

5月30日、くぎゅ様生誕の日でございます。

私が「釘宮理恵生誕祭」と称し、ブログ記事、音声、動画、はたまた生配信などあらゆる方法でくぎゅ様のお誕生日を祝い始めて10年余り。ツンデレの威力に狂喜乱舞したあの頃はいつしか遠い昔となり、近年は「昔から変わらぬ推し。というか神」として、親愛を込めてくぎゅ様をお祝いしておりました。

その年月は同時に、声優・釘宮理恵のポジションを「ツンデレの女王」から「実力派ベテラン声優」へと変えていったわけでございまして、それに伴い、演じる役どころも変化。事実上、我々ファンがあの頃のように(新作アニメのヒロインという意味で)釘宮ヒロインに熱狂することはもうないのだろうと思っていたわけでございます。

――ところが、2024年、春。

今期、釘宮界隈はひとつのアニメに沸き立つこととなります。

そのアニメの名は、『Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ』(通称:『Lv2チート』)。

一見すると近年よく見る「なろう系異世界アニメ」のひとつだろうという感じなのですが、この作品が放送されるや否や、いや、あるいは放送前から、釘宮ファン、特に、平成の「あの頃」を生きた古のファンを中心に、秘めていた<釘宮熱>を再燃させることとなったのです。

今回は、なぜ『Lv2チート』にこんなにも平成オタクが沸き立っているのか、その理由を、令和を生きる皆さんに分かるようにお伝えしたいと思います。そしてそれを通じて、声優・釘宮理恵が今日こんにちまでいかに愛され続けているかを知っていただければと思います。

『Lv2チート』ポイント1:キャストとスタッフが平成すぎる

過去最大の声優ブームと言われている現代。

声優は「キャラクターの中の人」を超え、あらゆる場で活躍するようになりました。アイドル的人気を博している声優も多く、その人気ゆえに「職業・声優」を目指す人口が増えたことで、続々と新人の声優さんが生まれるようになっています。

当然甘くない世界ですから、「人気声優」となれるのはその中の一握りではあるのですが、それでも活動の幅が広がったことで、昔よりも母数そのものが多くなったな、というのが素直な所感です。

一方、時を戻して2000年代後半。「オタク」という存在が少しずつ市民権を得つつも、まだ日陰者の印象が残っていた時代。

あの頃の声優業界は、今よりもう少し狭かったような気がしています。実際の声優人口変遷までは調べていませんが、体感として、各作品のクレジットに同じ名前が並ぶことが多かったような気がするのです。もちろん、令和の今もあちらこちらでお見かけする人気声優さんはいるのですが、あの頃はそれがさらに顕著で、言ってしまえば「クレジット欄の声優さん全員知ってる(顔まで浮かぶ)」という状況もざらにありました。

そう聞くと、「単純にふぁいんさんが重度の声優オタクだったのでは?」と思われるかも知れませんが、私としてはそういうつもりはなく(声優オタクだったことは認めますが)、「アニメをいくつか観ていれば自然と覚えてしまう」くらいには同じ名前が並んでいた印象です。そのため、別にファンとして追いかけているつもりがなくても、「この人はあのアニメとこのアニメにも出ていたよね」と言えてしまう状態でした。

……だからでしょうか。この令和の時代、「知らない声優さんの名前が並ぶことも珍しくなくなった」クレジット欄に、ふと、「あの頃の名前」を見つけた瞬間、襲ってくる感覚があります。

それは、一種の「安心感」であり「ノスタルジー」。例えるなら、仲が良かった同級生に再会したときのような、ちょっとした嬉しさ、ホッとするような気持ちが湧いてくるのです。おそらくは、声優さんの名前を通して、あの頃観ていたアニメ、青春の記憶が呼び起こされるのだと思います。

――と、いう前提を踏まえた上で、こちらをご覧ください。

引用元:TVアニメ「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」公式サイト https://lv2-cheat.com/staff-cast

こちらは、『Lv2チート』のキャスト一覧です。もちろん、現在放送中、バリバリ令和アニメのキャスト陣なわけなのですが、

日野聡、釘宮理恵、堀江由衣、田村ゆかり、伊藤静、新井里美、高橋美佳子、川澄綾子……

感じる……感じるぞ平成の波動を……!

もちろんどの方も、現在も活躍する人気声優であることには変わりませんが、平成の世では「声優の代表格」と言っても良い(とふぁいんさんは思っている)方々です。当然、キャリア的にはベテランの域に入っているわけなのですが、だからこそ、これがどれだけすごいか分かりますでしょうか。

詳しくない方にざっくり説明しますと、声優界では、キャリアを重ねると徐々に「支える側」に回っていくことがほとんどとなっています。そのため、メインには若手の勢いある声優さんがキャスティングされ、その脇をベテラン勢が固める、というのが自然なのです。

だというのにこの顔ぶれ!長く続くシリーズ物のアニメ作品ならともかく、新規アニメでここまで揃うのはいつぶりでしょうか。

そして何と言っても釘宮ファンの目を引くのは、主人公・日野聡、ヒロイン・釘宮理恵という組み合わせ。このタッグは言わずもがな、『灼眼のシャナ』『ゼロの使い魔』という平成の超人気タイトルでメインを張った組み合わせです。界隈では通称「日野理恵」と呼ばれ、あまりの相性の良さに、キャラクターを取り越してこの2人の組み合わせ自体にファンがいるという、まさに最強コンビ。

平成の釘宮ファンが沸き立った理由、これだけでも伝わりますよね?

……しかし、実はこれだけでは終わりません。

『Lv2チート』の公式サイト、先ほどのキャスト欄からもう少し上、スタッフ欄を見てみましょう。

引用元:TVアニメ「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」公式サイト https://lv2-cheat.com/staff-cast

監督・岩崎良明、アニメーション制作・J.C.STAFF……

引用元:MF文庫J『ゼロの使い魔』 https://www.zero-tsukaima.com/memorial/

そう、なんと制作がJ.C.STAFF、監督が『ゼロ魔』第1期および第4期を担当された岩崎監督なのです。

偶然と言えばそれまででしょうが、むしろ確信的キャスティングではないかと言いたくなる気持ち、きっと分かっていただけることでしょう。

このことから、もはや『Lv2チート』は平成36年のアニメと言っても過言ではないのです!

『Lv2チート』ポイント2:OPが狙い撃ちすぎる

突然ですがこれをお読みの方の中に、令和になってアニメオタクになったよという方がいればお聞きします。

キャラクターソング、聴いていますか?

キャラクターソングCD、買ったことがありますか?

……おそらくですが、あまりいないのではないかと思っています。元々歌を題材にしているようなアニメ、もしくはゲームであれば別ですが、そもそも「キャラクターソング」というものの数が減っている気がするからです。

またも昔の話をして恐縮ですが、「あの頃」は数多くのアニメに「キャラクターソング」がありました。人気アニメであれば主役級キャラ全員のキャラクターソングが作られて、「キャラクターソングコレクション」のようなかたちで連続リリースされることもあったのです。アニメと言えば、OP、ED曲のCDとともに、声優さんが歌ったキャラクターソングCDが発売されるというのが比較的普通のことでした。

それが現代では、キャラクターソングまで発売されるのは珍しくなりました。それはおそらく、「CD」というメディアの衰退、また、声優本人がアーティストとして歌をリリースするようになったことなどが要因だと思います。声優さんの歌を聴きたければ、わざわざキャラを通さずとも本人の歌が聴ける……そういう時代になったのです(昔のほうが良かった、今のほうがいい、といった議論ではなく、「時代の流れがそうなっている」という事実の話だと受け止めてください)。

しかしそんな時代に、またも『Lv2チート』はやってくれました。

TVアニメ『Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ』ノンクレジットOP|フェンリース(CV:釘宮理恵)「旦那様とのラブラブ・ラブソング」

くぎゅうううううううううううう!!!!

……失礼、持病の発作が。

こちらの楽曲は、『旦那様とのラブラブ・ラブソング』といい、『Lv2チート』のOPとなっている楽曲です。歌唱は、「フェンリース(cv.釘宮理恵)」。

このOPが流れたとき、全ての釘宮ファンは叫び、そしてこう思ったことでしょう。

くぎゅ様にこれを歌わせてくれてありがとう……!

と。

近年では、アニメのOPを有名アーティストや声優アーティストが手がけることも多くなってきました。そんな中、あえてくぎゅ様に「フェンリース」として歌ってもらうというこの判断。まさに平成の所業としか言えません(映像の絶妙なダサさも平成っぽい……!笑)

しかも、繰り返しになりますがタイトルは『旦那様とのラブラブ・ラブソング』ときたものですから、これはもう平成を通り越して昭和の名曲『ラムのラブソング』(うる星やつら)を彷彿とさせます。

平成生まれの私ですら知っている名曲を思い起こさせるこのセンス。もはや全力で「そういうこと」なのではないでしょうか。

しかも、この楽曲も『ラムのラブソング』と同様、ポニーキャニオンから発売されているのです。

その破壊力は言うまでもありませんね。上記動画のコメント欄を見ると分かりますが、近年すっかり寛解していた「釘宮ウィルス過敏性大脳皮質炎」――通称釘宮病の症状を再発させるきっかけとなるばかりか、令和に新たな感染者を増加させる勢い。完全に我々を狙ってきたとしか思えません。

『Lv2チート』ポイント3:アニラジが『ゼロ魔』すぎる

『Lv2チート』はアニメと並行してラジオを配信しています。その名も『Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ on the radio』。日野ちゃまとくぎゅ様がパーソナリティーを務めるラジオなのですが、古の釘宮ファンは、このラジオ名、そしてこの組み合わせにも沸き立ちました。

ポイント1にて「日野理恵はキャラクターを超えて人気」というお話をしたのを覚えていますね?

何を隠そう、その「日野理恵」人気を爆発させた大きな理由となったのが、先ほども登場したTVアニメ『ゼロの使い魔』のアニラジなのです。このラジオでの掛け合いがあまりに面白く、あまりに可愛く、あまりにほっこりできたため、数多くのリスナーを獲得し、伝説の番組となりました。

そのラジオの名前こそが、『ゼロの使い魔 on the radio』。……もうお分かりですね?

『Lv2チート』ラジオはあの「ゼロ魔ラジオ」の再来としてファンに喜ばれているのです。実際、掛け合いの雰囲気はあの頃のまま。毎回、ニヤニヤしながら聴かせていただいています。古の釘宮ファンはすでに全員聴いていると思いますが、もし「ラジオまでチェックしていなかったー!」という新規釘宮ファン、もしくは日野ちゃまファンの方がいらっしゃいましたら、チェックしてみてください。最新回は無料でお聴きいただけます。

ただし!ラジオのくぎゅ様はいつにも増してあまりにも可愛すぎるのでご注意を。

「はいはい、ファンが何か言ってるよ」と思われるかもしれませんがこれは贔屓目無しに本当にそうで、釘宮理恵という人は一見、ツンデレキャラで人気になったと思われがちですが(実際その部分はもちろんありますが)真の魅力は本人にあるのです。本人があまりにも可愛いのです!その点、ご了承くださいませ。

ちなみに、先ほど紹介した『ゼロの使い魔 on the radio』ですが、正式には『ゼロの使い魔 on the radio ~トリステイン魔法学院へようこそ』であることを補足しておきます(しておかないと界隈の人に怒られます)。また、しれっと使った「日野ちゃま」という日野聡さんの呼称ですが、これも「ゼロ魔ラジオ」でくぎゅ様が日野さんを呼ぶときに用いたものでした。「ゼロ魔ラジオ」を聴いて育ったオタクはきっと今も「日野ちゃま」と呼び続けている人が多いと思います。それくらい鮮烈に記憶されているラジオなのです。そんなラジオを、なんと日野ちゃま、人生初ラジオパーソナリティーで届けてくれていたそうですから驚きですね。もしどこかで聴く機会があれば、初々しい日野ちゃまをお楽しみください。

最後に

ということで、今年の釘宮理恵生誕祭は大解説回でした。とはいえ、令和にこのアニメを届けてくれた時点で、逆にプレゼントをもらっているようなものですけどね笑

そのお返しというわけでもないですが、ここでようやく言わせていただきます。

……最後に、今回は私の知識に基づいて解説をお届けしましたが、おそらく色々と及んでいない部分があるだろうことを白状しておきます。

というのも、私が本格的にアニメに触れ始めたのが2007年で、がっつりオタクになったのが翌2008年からなので、若干追い切れていない部分もあるからです(散々出てきた『ゼロの使い魔』も、第1期はリアルタイムで視聴できていないので後追いだったりします)

例えば、今回紹介した『Lv2チート』、実は「令和のりぜるまいん」と呼ばれています。これは、『Lv2チート』のヒロイン・フェンリースが主人公を「旦那様」と呼ぶことに起因しているのですが、恥ずかしながら私、『りぜるまいん』は未履修です(断片的には知っていますが……)。よって、かれこれ釘宮ファン歴17年になりますが、諸先輩方には及ばぬところがあるというのが実情なのです。

そのため、もし『Lv2チート』に関して、平成アニメの観点から他にも語るべきことがありましたら、コメント欄にて補足いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

それでは、今年もくぎゅ様のご活躍とご健康を祈って終わりましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました