創作

活動

四季ときみ

春の昼下がりが好きだ 長袖を着て お日様の下で過ごす時間は とてもゆっくりに感じられる できるなら 大きな広場のある公園に行って ベンチでぼーっとしていたい てっぺんを少し過ぎた太陽が 優しい光で包んでくれて 噴水の光や芝生の緑を鮮やかに照
自作小説

命の水溜まり

まあそうだろうな、と思っていた。 仕事が、急用が、体調が、なんて、不運に不運が重なって、デートが毎回キャンセルになって。……そんな偶然あるわけないと、どこかで分かっていた。 段々短くなる謝罪文に、明るく返す私。見え隠れする本心に気づかないふ
自作小説

ボスからの指令

すれ違いざま、ジャケットの右ポケットに何かが滑り込む感覚があった。俺は何事もなかったように歩き続け、そのまま男子トイレへと姿を消す。 個室に入り、ポケットを漁れば、葉書はがきサイズの白い封筒がそこにあった。蝋ろうの紋様も、間違いない。ボスか
自作小説

変な

――変な先輩がいるのだな、と漠然と思った。 二十人に満たない部署の中で、その人はその瞬間、存在していないかのように、誰からも声をかけられていなかった。 まさかいじめ? 雰囲気が良さそうな職場に就職できたと思ったのに。 嫌な気分を感じて、いざ
自作小説

みせ

「本当にあった。酔っ払いの戯れ言じゃなかったのか」 電車を降りて二分ほど。お世辞にも栄えているとは言い難がたい寂れた駅の近くに、その店はあった。都内から一本で来れる……と言えば聞こえはいいけれど、実際は、乗っている人を根こそぎふるい落とした
自作小説

SSDF

時計の針がとっくにてっぺんを超えた、深夜も深夜。 仕事を終えた俺は、脳内で暴れ狂う内なる自分のハイな気分に引っ張られながら、自室のパソコンの前で闇雲に躍り散らかしていた。『ひゃっふううううううううう!!!!!!!』 フリーランスになって半年
創作

【公式】白いセカイのあしあと -上白石梨沙ver.-

歌:めるまき(画像クリックで公式歌唱へのリンクに飛びます)作詞:柚坂明都作曲:上白石梨沙好きだって気持ちに おされるように私はこの道を 歩き出したの移っていく時間の中 公園でひとり夢抱いて 白い息を吐き出す楽しくて楽しくて 灯りだしたセカイ
自作小説

支える手 <「雪原の歌姫コンテスト」特別書き下ろし>

「ひなたー、もうタクシーくるぞー」「待って待って! もう少し!」「今日はラジオだぞ。顔も出ないし、最悪そのままでも……」「そういうわけにはいかないのっ!」 玄関で待つ俺に、ひなたの声が飛んでくる。自室の鏡とにらめっこしているのであろうその声
活動

クリスマスに降臨する「雪原の歌姫」-雪原の歌姫コンテスト結果発表-

クリスマスイブの夜にこんばんは、柚坂明都です。2022年10月1日から開催しております“全HEARユーザー参加型歌ってみた企画”「雪原の歌姫コンテスト」――本日いよいよ、結果発表となります。改めてのおさらいになりますが、本コンテストは、音声
自作小説

帰路をプレゼントとともに

真っ暗な闇を切り裂くように、車のヘッドライトが前方を照らしている。まっすぐ伸びるだけの退屈な道にはろくな明かりもないが、曲がりなりにも舗装されているだけマシだろう。あっちで散々経験してきた、ちょっと走っただけで一般人ならゲロッちまうような道
スポンサーリンク