【ざっくり書籍まとめ6】リーダーの仮面

これを読めば、ざっくり本を読んだ気持ちになれてしまうかも?

忙しい皆様こんばんは、ふぁいんと申します。

当ブログでお届けする「ざっくり書籍まとめ」では、私自身のアウトップットをかねて、読んだ本をざっくり、短く、要点だけ、お届けしています。

今回取り上げた本

書籍名:リーダーの仮面 = LEADER’S MASK : 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法

著者:安藤広大

出版:ダイヤモンド社

出版年月日:2020.11

定価:1500円

ISBN:9784478110515

ざっくり書籍まとめ

この書籍で言われていること

本当に部下のことを思うなら、リーダーは「いい人」ではいけない

まもなく年度末。新年度からはどうやってチームを運営していこうか、悩んでいるリーダーの方も多いのではないでしょうか。

「細かくフォローしているし、チームの雰囲気を良くしようと施策も色々試しているけど、どうにもうまくいかない」

そんな思いを抱えているとしたら、実はそれ、逆効果だったかもしれません。

本書では、「識学」――組織内の誤解や錯覚がどのように発生し、どうすれば解決できるか、その方法を明らかにした学問――に基づいて、リーダーとはどうあるべきか、を5つのポイントに絞って語ってくれています。

今回はそれをざっくり見ていきましょう。

リーダーに必要な5つのポイント

「手取り足取り細かく指導するリーダー」

「自分がプレーヤーとして成果を上げ、その背中を見せて部下についてこさせようとするリーダー」

本書では、上記2つのリーダーについて、はっきりと「最悪なパターン」だと書いています。

その上で、リーダーは次の5つのポイントだけにフォーカスし、他はスルーしていいとしています。

ルール

ルールには、「行動のルール」と「姿勢のルール」の2種類があります。

「行動のルール」は、「1日に10件営業回り」をする、といったものです。

「姿勢の」ルールは、「あいさつをする」などの、「やろうと思えば誰でもできる」ルールのことです。

そしてこの「姿勢のルール」を徹底的に守らせることがリーダーの基本です。

そのために、以下を意識します。

①例外を作らない

例)日報は毎日出すのがルールだけど、数日まとめて出す人がいる

○ ルールに従って毎日出させる

× まとめてでも結果的に出してくれてるからいい

②指摘の際は自分の責任で行う

例)あいさつができていない部下がいる

○ 挨拶をするのはルール違反です(怒っているのは自分)

× あいさつしないと部長が怒るよ(暗に、自分は怒ってないけど、と責任逃れする)

③誰が何をいつまでにどうするかを明確にする

例)トイレ掃除をルール化したい

○ トイレ掃除は毎日17時に○○さんがやってください

× トイレはきれいにすべきだから、気づいた人が率先して掃除することにしよう

位置

部下と、友達のような緊張感のない関係になるのではなく、明確な上下関係でもって、「正しく指示」します。

また、権限の範囲を明確に線引きし、あなたが決められるものはあなたが決め、部下が決められるものは部下に判断させることが重要です。

①指示は、お願いではなく言い切りにし、期限も設定する

例)書類の作成を依頼する

○ この書類を明日の17時までに作成し、提出してください

× 余裕があればこの書類作成をお願いしたいんだけど、手、空いてる?

②部下の相談に乗って良いのは以下のときだけ

・部下の権限では決められないとき

・部下が自分で決めて良いか迷ったとき

⇒それいがいのときは、「それはあなたが考えることなのであなたが判断してください」と突っ返す

利益

人は自分の利益があるときだけ動きます。そして、組織にとっても個人にとっても利益があることというのは、個人が「成長」することです。個人が成長してこそ会社に貢献できることになるので、「成長できない」=「利益を生み出せない」ことが恐怖であることを意識させ、その恐怖でもって人を動かしましょう。

①部下との間に「いい緊張感」を作る

目標未達でも何も言われないのでは、緊張感は生まれません。常に「少し上」の目標を設定し、未達の場合は報告させ、「未達である」という事実を確認し、達成できなかった責任を自覚させるとともに、次はどうするかを考えさせます。

②指摘は一定のテンションで行う

頻繁に指摘することで嫌われることを恐れ、あのときは指摘したけど今回は一旦見逃そう、のように、ムラのあることをしてはいけません。それを続けると、「指摘されたときだけ直せばいい」という風に認識されてしまいます。

「ルールに背いているから指摘する」、「未達だから指摘する」という風に、一定の尺度で指摘しましょう。

③頑張る理由は不要

「お客様の笑顔のために」など、理由をつけてやらせようとするのは逆効果です。部下が上司の指示通りに動くことは「あたりまえ」であり、特別な理由は不要です。どんな価値観、理由、仕事観に基づいて業務をするかは、個人が自分で見つけるものであり、「お客様の笑顔のため」などと誰かから押しつけられたところで、多くの場合、響くことはありません。

結果

「仕事ができる人」というのは、「評価者(他者)が求める成果」を出せる人であり、よって、成果を出すまでのプロセスを評価する必要はありません。評価の際は結果だけ見るようにします。プロセスを褒めるというのは、まだ肉を手に入れていない狩人たちに、「この寒い中、これから狩りに行くなんてすごいな」と言うようなもので、何も生み出していない者たちを褒めても、組織にとって利益はありません。

また、「褒めて伸ばす」も不要です。「褒めて伸ばす」は子育てにおける理論であり、仕事上では何気なく褒めると勘違いの原因になります。褒められることで、「すごいことをやった」と思ってしまうからです。

「すごいことやった」と思うと、その少し下のラインが「あたりまえ」になります。例えば、成果としては70点の仕事なのに、褒めてしまうと、「70点で評価されるんだ」と思い、その部下の中では60点くらいが、その仕事に対しての「あたりまえ」ラインになります。すると、そこまでは最低限やるけどそれ以上は……という事態になりかねません。

褒めるのであれば、仕事に対しての「あたりまえ」ラインをこちらで設定しておき、それを超えてきたとき=指示した以上の成果、期待した以上の成果を出してきたときだけにしましょう。

仕事を依頼する際は、必ず期限と状態を数値で示し、明確にします。「○日までに完成させる」といったかたちです。

そして結果を評価する際は、「達成」or「未達」で判断し、「できなかったこと」を指摘するようにしましょう。そしてそれに基づいて、次の目標を設定しましょう。

成長

成長とは、やってみて明らかになった「結果」とそれを元に上司が下した「評価」の差を埋めることです。

この「結果」ではこの「評価」になるんだ、ということを正しく認識し、「次の目標」に向けて「改善すべき行動」を考えます。

その繰り返しで、「結果」と「評価」の差がなくなること=期待通りの結果を出せるようになること、が「成長」です。

そのため、成長のためには「1回やらせてみる」ことが必須です。まだ経験していないことに対してどれだけ説明をしても伝わらないので、実際に目標を与えた上でやってもらい、その「結果」を「評価」することを通じて、体感してもらう必要があります。

+αな情報

・「成果の追求」が人のためになる

上記した5つのポイントは、一見すると非常に冷たいものです。ルールに背いたら否応なしに指摘し、目標を達成しても褒めることはなく、未達な部分に対して淡々と改善を要求します。ただ、これは言い換えれば、ルールを守り、確実に目標を達成できる人間に部下を育てているということであり、着実に部下の力を上げるものなので、10年後、部下は会社にとって必須の有能な人材になっていることでしょう。逆に、逐一フォローし、できない部分はリーダーであるあなたが尻拭いしていたら、部下はどうなるでしょうか。一生あなたがフォローし続けるのは不可能ということを踏まえれば、冷たく成果を追求することこそが部下のためになるのです。

・雰囲気がいいから成果が出るのではなく、成果が出るから雰囲気が良くなる

嫌われるのを恐れるあまり、親しみやすさを演出したり、部下を褒めたりして、チーム内の雰囲気を良くしようとする人もいるかもしれません。しかし、甘やかしても成果は生まれません。逆に、厳しく指導することで成果が出て、順調にチームが評価されていけば、自然とメンバーのやる気は出て、雰囲気は明るくなっていくでしょう。

ふぁいんさんの感想

本当にリーダーというものは難しいものです。私も少人数のチームを率いる立場ですが、どうにもうまくいかず、どうすべきかと悩んでいました。

そんな折、どうやらこの本が売れているらしいということで読んでみたのですが、いやはや、目からうろこというかなんというか。冒頭に書きましたが、私は「手取り足取り細かく指導するリーダー」であり、「自分がプレーヤーとして成果を上げ、その背中を見せて部下についてこさせようとするリーダー」でもありました。

根本が説明したがりなので、色々と細かく細かく教えてしまっていましたし、率先して自分が成果を上げることで、他のメンバーを引っ張っていこうとしていました。だってリーダーですもん。フォローはすべきだと思ってましたし、チームにおける模範になるべきだと思ってましたよ笑

でも実は、そこに疲れを感じていたのもまた事実。どんなに私が頑張っても、私が突出していくだけでチームの底上げにはならず、もちろん、やる気を出してくれるメンバーもいるのですが、やる気のないメンバーはずっとやる気がないという状態が続いていました。それってつまり、私が「最悪なパターン」にはまっていたからなのだと思います。

今後は自分の行動を見直し、少なくとも仕事には厳しいリーダーでいられるように、心を入れ替えたいと思います。人に厳しくするのはなかなかしんどいのですが、頑張りたいものですね。もし、私と同じようなパターンにはまっている方がいたら、本書を手に取り、しっかり読んでみるのをおすすめします。

おわりに

ということでざっくりと本の内容をお伝えさせていただきました。

最後に、注意というか予防線というかをひとつ。

今回ご紹介した本の内容は、この書籍に記載されている情報のすべてではありません。

あくまでもこの記事で書いた内容は、「ふぁいんさんが個人的に大事だと思った内容のピックアップ」であり、私の主観も一部混ざっていますので、参考までにご活用いただければと思います。

それでは。

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