自作小説 迷ってへたれて抱きしめて #1
――多分、ここまで先生に感謝したのは、中学生活を三年間過ごしてきて初めてじゃないだろうか。 シャーペンの音がはっきりと聞こえるくらいに、教室の中は静かだった。少し気まずいが、それ以上に幸せな時間が流れている。「寒いね、ここ」 彼女がふと手を
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